 諌山創
・ 進撃の巨人
 石田スイ
・ 東京喰種
 石塚真一
・ BLUE GIANT
 井上雄彦
・ SLAM DUNK
 岩明均
・ 寄生獣, 七夕の国
 梶原一騎, 川崎のぼる
・ 巨人の星, 新巨人の星
 小山ゆう
・ あずみ, AZUMI
 高森朝雄, ちばてつや
・ あしたのジョー
 冨樫義博
・ 幽☆遊☆白書
 鳥山明
・ DRAGON BALL
 永井豪
・ デビルマン
 藤巻忠俊
・ 黒子のバスケ
 森田まさのり
・ ろくでなしBLUES
 山田風太郎,せがわまさき
・ バジリスク 甲賀忍法帖
 和久井健
・ 東京リベンジャーズ
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| 公開日:2025/8/31 , 最終更新日:2025/10/4
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■BLUE GIANT
<本の情報>
・ 出版社:小学館
・ 作者:石塚真一
・ 連載期間:2013年5月 - 2016年8月
・ 巻数:全10巻
<あらすじ>
仙台市に暮らす高校生・宮本大は、将来の進路を決められずにいた。
そんなある日、偶然耳にしたジャズの演奏に心を奪われサックスプレーヤーを志す。
兄の支援で手に入れたサックスを抱え毎日河原で練習に励むが、初めて出演したライブでは観客から「うるさい」と罵声を浴び、深い挫折を味わう。
だがそこで諦めることなく、音楽教室の講師・由井と出会い指導を受けることで、演奏技術と表現力を磨いていった。高校卒業を控えた大は、親しくしていた三輪舞に上京の決意を伝え、新たな挑戦に踏み出す。
東京では同級生・玉田の家に居候しながら活動を始め、ピアニストの沢辺雪祈と出会う。
雪祈の圧倒的な演奏に惚れ込んだ大はバンド結成を持ちかけ、雪祈は自らのキャリアの足掛かりにしようと承諾する。
そして、音楽未経験ながら情熱を抱いた玉田をドラマーに迎え、3人は「JASS」を結成。玉田は必死の努力で腕を上げ、次第にバンドは形になっていく。
雪祈も当初の打算を超え、JASSをかけがえのない存在と感じるようになった。彼には幼い頃からの夢、日本最高峰のジャズクラブ「SO BLUE」に立つという目標があった。
プロギタリスト川喜田の紹介で支配人・平に演奏を聴いてもらう機会を得るが、結果は酷評。「技術はあっても人間味に欠け、観客に響かない」と指摘され、雪祈は大きな挫折を味わう。
一方の大は、三輪舞との再会を果たすが、彼女から別れを告げられ、想いを胸にしまうこととなる。そんな折、雪祈にSO BLUEでの代役出演の依頼が舞い込む。実は平が密かにJASSの活動を見守っており、雪祈の成長を認めていたのだった。
仲間の後押しを受けて舞台に立った雪祈は、肩の力を抜いた自然体の演奏で観客を魅了し、そのプレイは高く評価される。ついにJASSとしてのSO BLUE出演が現実味を帯びていく。
<結末>
しかし、本番を目前に雪祈が事故に遭い、右腕を負傷。出演不能となってしまう。残された大と玉田は2人でステージに上がり、全身全霊の演奏で観客を感動させ、平からも大きな評価を勝ち取る。
公演を終えた大と玉田は雪祈の入院先を訪ねた。右腕の自由を失った雪祈は、自ら「JASSの解散」を口にする。雪祈の思いを受け入れ二人は解散を承諾したが、大は雪祈にその言葉を言わせてしまったことを激しく後悔する。
その後、大はさらなる成長を求めて海外へ旅立つ決意を固める。一方の雪祈は右手に後遺症を抱えながらも、作曲家として音楽を追求する道を選んだ。
それぞれが自らの音楽を追い求め、別々の未来へ歩み出していくのだった。


■BLUE GIANT SUPREME
<本の情報>
・ 出版社:小学館
・ 作者:石塚真一
・ 連載期間:2016年9月 - 2020年4月
・ 巻数:全11巻
<あらすじ>
日本を飛び出してドイツに渡った大は、言語も人脈も文化的な基盤もない中ただひたすらサックスに向き合い、その圧倒的な情熱と音色によって仲間を引き寄せていく。
やがて、ピアニストのブルーノ、ベーシストのハンナ、ドラマーのラファエルらが加わりバンド「NUMBER FIVE」を結成。
小さなライブハウスでの演奏から始まりヨーロッパ各地で腕を磨きながら次第に名を広めていく。
特に彼らの目標は世界的なジャズマンが集う名門「ノースシー・ジャズフェスティバル」に出演すること。
そこに立つことは彼らにとって一流の証であり、夢の舞台であった。しかし順調な成功の裏で、大の心にはある葛藤が芽生えていた。
仲間と共に音を高め合う楽しさはあるものの、自分の音楽の在り方、自分だけが追い求める「音の頂点」への渇望が膨らんでいく。
仲間と共に成長しながらも、「このままでは到達できないものがある」と感じ始め、バンドの成功と共に、自分自身の次のステージを意識するようになっていった。
<結末>
そんな中、NUMBER FIVEはついに念願のノースシーの舞台に立つことが決定する。
しかし大は、密かに解散の想いを抱えながらも、それを仲間に伝えられないまま本番を迎えることに葛藤していた。
そのため行動や言動に微妙な迷いがにじみ出し、仲間たちは違和感を察知する。やがて5人は腹を割って話し合い、出した結論は「ノースシーで成功を収めたら、そこで解散しよう」というものだった。
胸の内を共有したことで大の迷いは晴れ、彼は最高の気持ちでフェスに挑むことができるようになった。
ノースシーでのステージは、観客の心を震わせるほどの素晴らしい演奏となった。演奏の中でメンバーは改めて大の才能と存在の大きさを実感し、もはや彼を止めることはできないと痛感する。
そして大成功の余韻とともに、解散の約束を胸に抱きながら、この演奏こそが自分たちにとって最高の瞬間だったと感じていた。

しかし演奏直後、大はスポンサーの重役から人種や外見を揶揄する言葉を投げかけられ、激情を抑えられず衝突してしまう。
結果としてヨーロッパでの活動に大きな影を落とし、今後の道を狭めることになったが、その出来事は同時に「自分の信じる音を最後まで貫く」という決意をさらに固める契機ともなった。
最後にバンドはノルウェーへ向かい、雄大な自然を前にして自分たちの歩んできた軌跡を振り返る。仲間とともにここまで到達したという実感を胸に、最後のライブを開催。
熱狂と大歓声に包まれながら演奏を終え、NUMBER FIVEは解散の時を迎えた。


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