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■将太の寿司
<本の情報>
・ 出版社:講談社
・ 作者:寺沢大介
・ 連載期間:1992年 - 1997年
・ 巻数:全27巻
■登場人物
・関口将太
北海道・小樽の寿司店「巴寿司」の長男で本作の主人公。笹寿司の妨害で苦境に立つ家族を救うため寿司職人を志し、中学卒業後に東京の名店・鳳寿司へ入門する。
中学時代の同級生の渡辺久美子に想いを寄せる。
・小畑慎吾
鳳寿司の追い回し兼雑用係で、将太より半年先に入門した兄弟子。愛称は「シンコ」。
将太と年齢が近く、厳しい修業の日々を支え合う良き友人でもある。
真面目で誠実な性格だが精神的にはやや弱く、佐治からの叱責や将太への劣等感に耐えきれず店を飛び出したこともある。
しかし将太や仲間たちの支えによって立ち直り、再び寿司職人を目指して努力を続ける。
・吾子飛男
将太の後輩として鳳寿司に入門した見習い職人。当初は礼儀知らずで寿司にも興味がなく、問題行動を繰り返していたが、将太や先輩たちの厳しくも温かい指導を受けて成長。
「天下の鳳寿司のパシリ」としての誇りを身につけていく。
・鳳征五郎
鳳寿司の親方であり、当代随一と称される伝説的な寿司職人。
将太が小樽の寿司コンテストで握った寿司に才能を見いだし、自ら鳳寿司へ招いた恩師でもある。
普段は温厚で面倒見が良いが、寿司に対しては一切妥協を許さず、厳しくも愛情ある指導で弟子たちを育てる。
将太にとっては父・源治と並ぶ人生最大の師であり、その教えは将太の成長を支える礎となっている。
・藤田政二 (大政)
鳳寿司最古参の職人で、親方・鳳征五郎を支える右腕。寡黙で落ち着いた性格ながら腕前は超一流で、盛り込みを任されるほどの実力者。
後輩たちを厳しくも温かく見守る頼れる兄貴分である。
・岡村秀政 (小政)
鳳寿司のベテラン職人。陽気で女好きな一面を持つが、寿司職人としての腕は一流。将太たちを時に厳しく指導しながら成長を見守る。
雅子との縁談騒動では寿司勝負に挑み、人柄の良さも見せる。
・佐治安人
将太の五年先輩にあたる鳳寿司の職人。当初は将太に嫉妬し陰湿な嫌がらせを繰り返すが、寿司への情熱は本物。
将太との勝負に敗れた後は店を去り、各地を放浪して修業を重ね、全国大会で将太と戦うことになる。
・関口源治
将太の父で、小樽の寿司店「巴寿司」の親方。笹寿司の妨害で店は苦境に陥るが、寿司への誇りを失わない名職人である。事故で寿司を握れなくなった後も、将太に技術と心を伝え続ける偉大な父である。
・関口春子
将太の母親。笹寿司の妨害の中、夫・源治を支え続けるも、過労のため若くして逝去。
・関口美春
将太の妹。父と共に小樽で将太が修業を終えて帰ってくる日を待っている。
■あらすじ
<修業編>
舞台は北海道・小樽。主人公・関口将太は、父・源治が営む寿司店「巴寿司」で育つ。
しかし、小樽では大手寿司チェーン「笹寿司」が市場を支配しており、傘下に入ることを拒んだ巴寿司は執拗な嫌がらせを受け、母も過労の末に亡くなっていた。
そんな中、笹寿司主催の寿司コンテストが開催されるが、父は陰謀による事故で寿司を握れない体となる。父の無念を晴らすため、将太は自ら大会への出場を決意。
厳しい修業を重ねた末、妨害によって十分な食材を用意できない逆境の中でも、クロマグロ一匹を使った渾身の寿司で審査員を驚かせる。
優勝こそ逃したものの、その才能は東京の名店「鳳寿司」の主人・鳳征五郎に認められ、将太は一流の寿司職人を目指して上京することとなる。
鳳寿司では兄弟子・佐治安人から厳しい嫌がらせを受けながらも、米炊きや酢飯、玉子焼きなど職人としての基礎を一つずつ習得していく。
そして新人寿司職人コンクールの出場権を懸け、佐治との真剣勝負に挑む。
魚の目利きや包丁の扱いを学び、鯛、アナゴ、光り物、巻物による四番勝負を制した将太は、見事に代表の座を勝ち取る。
その後、故郷・小樽で開催されたちらし寿司大会でも笹寿司の妨害を乗り越え、「時しらず」を使ったちらし寿司で優勝した。
<新人寿司職人コンクール編>
新人寿司職人コンクールへの出場権を獲得した将太は、全国から集まった若き寿司職人たちとの熱戦に挑む。
一回戦の細工寿司対決では、卓越した包丁技術を誇る奥万倉新一に僅差で敗れるものの、その実力を高く評価され特別に二回戦へ進出する。
続く早握り対決では、「牛若丸」の異名を持つ清川流也を相手に、握る速さでは及ばなかったものの味で上回り勝利。
三回戦のエビ対決では、幼い頃から漁で鍛えた目利きを持つ下山鉄雄と互角の戦いを繰り広げ、延長戦の末に勝利を収める。
さらに準決勝では、不正や暴力を用いて勝ち上がってきた紺屋碧吾の妨害を受けながらも、光り物対決で実力を示し、決勝進出を果たす。
決勝では奥万倉、木下藤吉、清水哲也という実力者三人を相手に、シャリ、マグロ、包丁、カツオ、貝、そして寿司のフルコースを作る総力戦に挑む。
順位が目まぐるしく入れ替わる激戦の中、将太は創意工夫に富んだ寿司で何度も首位に立つが、ライバルたちも圧倒的な実力で応戦。
最終的に清水哲也と同点首位となり、プレーオフへ突入する。お題はカレイ尽くし。
煮凝りや昆布締めなど素材の持ち味を最大限に引き出した将太の寿司が高く評価され、激闘の末に優勝を果たす。
こうして将太は新人寿司職人日本一の称号を手にし、一流の寿司職人への大きな一歩を刻むのである。
<新たなる挑戦編>
新人寿司職人コンクールを制した将太は、鳳寿司のカウンターに立つ一人前の職人として新たな日々を歩み始める。
しかしその前に立ちはだかったのは、数多くの料理人を潰してきた辛口評論家・武藤鶴栄であった。
鶴栄は次々と難題を突きつけるだけでなく、テレビ番組では元ライバル・紺屋碧吾との寿司対決を仕組むなど執拗に将太を試す。
それでも将太は持ち前の発想力と技術で数々の試練を乗り越え、やがて鶴栄からも実力を認められる。
また富寿司での修業や中国での新メニュー開発、新人職人・飛男の指導などを通して、寿司職人としてだけでなく一人の人間としても大きく成長していく。
その後、将太は東北寿司コンクールに出場し、笹寿司の笹木が送り込んだ伝説の職人・大年寺三郎太と対決する。
コンクールでは引き分けに終わるが、後日に行われた三番勝負では二敗一分けと完敗を喫し、一流の職人との実力差を痛感する。
しかし、この敗北は将太にさらなる成長への課題を与える貴重な経験となる。一方、鳳寿司では兄弟子・小政が雅子の縁談を巡り、フレンチシェフ・高山信一郎と寿司対決を繰り広げるなど仲間たちにも転機が訪れる。
そして物語の最後、将太のもとへ新人寿司職人コンクール全国大会への招待状が届く。全国各地の実力者が集う新たな舞台を前に、将太はさらなる高みを目指して歩み始めるのである。

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