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■南海トラフとは
南海トラフとは、日本の本州南岸の静岡県沖から四国・九州沖にかけて広がる、ユーラシアプレートとフィリピン海プレートがぶつかり合っている境目の海底の深い溝(トラフ)のことです。
■南海トラフはいつ来るのか
国の地震調査委員会によると、南海トラフでマグニチュード8〜9の巨大地震が発生する確率は、今後30年以内に70〜80%とされています。
この確率は、過去に南海トラフで発生した巨大地震の周期に基づいて算出されています。これまで南海トラフ地震は以下のとおり、おおむね100年〜150年の間隔で発生しており、
前回の昭和南海地震(1946年)から、2025年現在で約80年が経過しているため、発生リスクが高まっていると考えられています。
京都大学の鎌田教授の推計によると、南海トラフ巨大地震は2035年±5年の間に発生すると予測されています。
この見積もりは、安政地震(1854年)から昭和南海地震(1946年)までの間隔が約90年だったことに基づいており、昭和南海地震から同じく90年後を仮定すると、2035年ごろになるためです。

■南海トラフの想定規模
1944年と1946年に発生した昭和東南海地震と昭和南海地震は、発生領域が分かれていたため地震の規模も分散されていました。
しかし、次に発生が想定されている南海トラフ地震は、南海・東南海・東海の領域が同時に連動して発生する可能性が指摘されており、規模は過去最大クラスになると見られています。
特に過去に3領域が連動した1707年の宝永地震と比較しても、現在はGPS観測や地殻変動データから、より広範囲に強いひずみが蓄積していることが明らかになっており、
また、最新の地質調査で宝永地震よりも前にM9クラスの地震が発生していたことを考慮すると、次に発生する南海トラフ地震は、M9クラスの極めて大規模な地震になると想定されています。
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