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■日月神示とは
日月神示(ひつきしんじ)とは、第二次世界大戦前後(1944年頃〜)に、神典研究家で画家でもあった岡本天明(1897-1963)が「国常立尊」(国之常立神)という高級神霊からの啓示を自動書記で書いたもの。
自動書記は千葉県の麻賀多(まかた)神社で行われた。
漢数字・記号・かなが混じる難解な文体で書かれ、一部は絵だけの巻もある。既に本巻38巻と補巻1巻が公開されているが、神霊から公開を禁じられた13巻は未発表のままである。
解読は著者の岡本天明自身でも当初困難だったが、研究者や霊能者、さらに天明の死後は妻の岡本三典の努力で大部分が読めるようになった。ただし「8通りに読める」と神示にあるため、解読はあくまで一つの仮訳とされることが多い。
原文を漢字仮名交じり文に直したものは「ひふみ神示」と呼ばれる。日月神示は長らく一般には知られていなかったが、1990年代から中矢伸一の著作などを通じて広く認知されるようになった。
■日月神示の概要
1. 神示の読み下し内容(自動書記のメッセージ)
富士が清らかに晴れ、日本に神の力が現れる世になる。仏・キリストなどすべてが助ける世界が来るが、その前に未曽有の苦労がある。
その苦労を越えるには「身魂(みたま)を磨く」ことが必要である。
2. 大峠・三千世界の大洗濯
日月神示は各帖で、人類・霊界・神界を含む全世界レベルの大災厄(大峠 / 三千世界の大洗濯) が来ると述べる。
この大峠は、森羅万象すべてが影響を受け、逃れられない とされる。神々や高次元の存在でも越えられない場合があると記す。
3. 身魂磨き(心・精神・身体の浄化)
大峠を越えるには、心の浄化・身魂磨き・正しい食生活・鍛錬 が不可欠と繰り返し説かれる。
身魂を磨いていなければ助からないと神示にある。
4. 数字・記号で書かれる理由
高次元の霊では、文字は「レ」「〇」「+」などの原型のみで構成される。
天人の文字は数字が多く、数字は多くの密意を持つため、神示も数字中心で書かれた と説明されている。
5. 神示の対象
この神示は、神・竜神・天人・天使・人間など、多くの世界の存在すべてに与えられている と書かれている。
6. 岩戸開き
昭和20年の段階で「奥の神界」の岩戸は開いていると述べる。「中の神界」の岩戸開きが進行中とされる。
岩戸が完全に開く前には、「一苦労、二苦労」 が訪れると書かれている。子の年に岩戸が開く 、と予言されている。
7. 日月神示は「宗教」ではないと明言
神示は自らを次のように述べる:宗教ではない。教えでもない。三千世界を貫く大道 である。教え(教義)では人は救えず、実践の「道」こそ重要 と強調する。
8. 既存の宗教観(例:無抵抗主義)への批判
「右の頬を打たれたら左を出せ」という教えは誤りであると述べる。打たれるのは「打たれる心を持っているから」 と神示は説く。
真の無抵抗とは、幼子のように純粋であるため攻撃される雰囲気自体が生まれないこととしている。
9. 奇跡の否定
神示は、奇跡を地獄的な下級霊の現れとして否定し、奇跡を求めることに警鐘を鳴らしている。
■神道との関係
日月神示は「神道を土台としつつも、神道そのものではない独自の霊示体系」です。
国之常立神や、大国主神、天照など、神道由来の神々が登場するのが神道を土台にしているのが分かります。
一方で、「三千世界の大洗濯」や「大峠」、「世界の大転換」など、黙示録的な終末論の要素が強く、これは神道本来にはない概念です。
■スウェーデンボルグとの関係
スウェーデンボルグ(1688-1772)はスウェーデン王国出身の科学者・神学者・思想家。“霊界からの啓示を受けて書いた”というスタイルや、人類の意識変革・霊的進化という思想の類似性から、
日本のスピリチュアル界でスウェーデンボルグの思想が参照され、日月神示の解釈にも使われるようにもなりました。ただし、日月神示との直接の関係はなく、天明がスウェーデンボルグを参照して書いたという証拠もありません。
■出口王仁三郎(でぐちおにさぶろう)との関係
日月神示と大本教の出口王仁三郎(1871-1948)の間に、直接的な関係はありません。
しかし、思想・文体・世界観において共通点が多く、間接的な影響が指摘される ため、研究者の間で関連性がよく議論されます。
共通点として、国常立尊=世界の根源神 とする点や、「立替え・立直し」「大峠」の思想が終末思想・文明浄化思想で一致します。また自動書記(筆先)による神示も一致する。
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