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 和久井健
・ 東京リベンジャーズ
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■東京リベンジャーズ
<本の情報>
・ 出版社:講談社
・ 作者:和久井健
・ 連載期間:2017年3月 - 2022年11月
<結末>
マイキー(佐野万次郎)を救うため、花垣武道は東京卍會の仲間たちとともに関東卍會との最終決戦に挑む。
しかし闇に呑まれ「黒い衝動」に支配されたマイキーは、ついに理性を失いタケミチを刀で刺してしまう。
それでもなお、最期の瞬間まで「友達だ」と言い続けるタケミチの思いに触れ、マイキーの心から黒い衝動が消えていく。
瀕死のタケミチの手をマイキーが涙ながらに握ったその瞬間、二人は奇跡的に過去へとタイムリープし、時代はなんと小学校一年生へと戻る。これは、すべての悲劇が起こる前、やり直しがきく本当の「最初」だった。
二人はそこから再び人生を歩み直し、悲劇も死もない未来を築くために動き出す。そして月日が流れ、高校時代には東京卍會を率いて全国制覇を達成。その過程で誰一人として命を落とすことはなかった。
それから11年後――。
仲間たちはそれぞれの夢を叶え、社会で活躍する大人となっていた。タケミチも立派に成長し、ついに長年の恋人・橘日向と結婚。かつての仲間たちに見守られながら、笑顔と祝福の中で物語は幕を閉じる。
<感想>
物語の中盤までは非常に引き込まれる展開で楽しめたが、終盤にかけて物語が急激に進みすぎた印象が強く、まるで打ち切りのように急いで畳まれていったように感じた。
特に、小学校からやり直すというこれまでのすべてを“なかったこと”にする大胆な展開にもかかわらず、たった一話で全国制覇まで描いてしまったことで、「今までの物語は一体何だったのか?」という印象が拭えなかった。
エマやドラケンが死んだことから、「最終的には全員生き返るのでは」と予想はついたが、それでも展開の駆け足感は否めない。
また「黒い衝動」の正体が、タイムリープ能力を奪うために殺されたホームレスの“呪い”という設定も、後付け感が強く、唐突だった。
そもそも、タイムリープや未来視の能力の仕組みについて、納得のいく説明がなされることはなく、能力の発動条件や「他人に譲渡できる」という設定も含め、都合のよすぎる“なんでもあり”な印象を受けた。
さらに、稀咲鉄太がタイムリープの存在を知っていたことについての伏線についても、最後まで回収されることなく物語が終わってしまったのは非常に残念だった。

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