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■インセンティブとは
インセンティブとは、人に動機づけをするための報酬のことで、報酬は金銭的なものを指すことが多いようです。比較的新しい言葉で、1980年代以降で急激に使われるようになりました。
金銭的報酬を与えることで確かに動機づけができる場合がありますが、動機づけには繋がらない、あるいは逆効果になったり他の弊害が生じる場合があります。その事例を紹介します。
<インセンティブが逆に悪い影響を与えてしまった事例>
① 社会奉仕活動をさせ、あるメンバーにはその活動結果に対して報酬を与え、他のメンバーには無償で活動してもらう。無償で活動したメンバーの方がより熱心に活動を行った。
これは社会奉仕活動を仕事と捉えるか、使命と捉えるかの受け止め方に違いがでてしまい、使命と捉えた方が自発的な活動につながった。
② テストでいい点数を取ったら報酬を与えるようにしたら、報酬を与えなくなった途端に勉強へのモチベーションが下がり成績も下がった。これは勉強の目的が報酬を得ることと捉えるようになってしまったからである。
③ 仕事において、競争させることで個人のやる気を引き出そうと一番成果を出した人に報酬を与えるようにしたら、自分の優位性を高めるために、他人に情報を与えなかったり、部下を教育しない等、
組織としては望ましくない状態になってしまった。
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