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■ギリシャ哲学の歴史
古代ギリシャ時代において、多くの哲学者が排出されました。
■人物
<ソクラテス, プラトン>
こちらで説明。
<プロタゴラス>
アブデラ出身。「人間は万物の尺度である」という言葉が有名。人間を中心とした相対主義的な考え方として、絶対的、普遍的な真理は存在しないと考える。
プロタゴラスが金銭を受け取って「徳」について教えていることに対し、「徳は人に教えることができるのか?」という問いを、プロタゴラスはソクラテスから投げかけられた。詳細はプラトン著「プロタゴラス」参照。
またプロタゴラスは「神々は存在するとも存在しないともいえない」という懐疑的な説も唱えており、一説によるとこの発言がもとでアテネを追放されたともいわれている。
<ゴルギアス>
シチリア島のレオンティノイ出身。修辞学(弁論術)者。ゴルギアスによると、弁論術の力を身に付ければどんな問題でも人々を説得し、自分の思い通りになるという。
中身が正しいか正しくないかはおいておき、限られた時間の中で様々な技法を駆使して相手を正しいと信じ込ませるだけの手法に過ぎないやり方を、ソクラテスやプラトンは痛烈に批判している。詳細はプラトン著「ゴルギアス」参照。
<ヘラクレイトス>
イオニア地方のエフェソスで生まれる。「万物は流転する」という言葉が有名。万物の根源は一定のものではなく、常に変化すると考え、その基になるのは火であるとした。
■ギリシャ哲学用語
<アレテー (徳)>
現代では徳とは、立派な行いを実践することによって身につく、その人の品性/道徳的高尚さのことであるが、古代ギリシャにおいては、その物が持つ固有の優れた性質を意味する。
例えば、馬なら早く走る能力、ナイフなら鋭い切れ味のように、人間以外でもそれぞれのアレテーを持っている。
古代ギリシャにおいては、アレテーを持つ優れた人物が政治家として成功し、社会を動かすことができていたため、アレテーを持つことを非常に重要視されていた。
特に、知恵、節度、勇気、正義、敬虔などが人間が持つべきアレテーとして重要視されていた。
<エロス, フィリア, アガペー>
いずれも日本語で「愛」という概念に近いですが、正確にはそれぞれの意味は異なります。
エロスは、自分の中に満たされていないものを求めようとする欲求のこと。その中でも特に、異性間あるいは同性間の性的な愛を意味します。
フィリアは、家族や友人との間で成り立つ愛のことです。アガペーはフィリアと同様に広く好意を表す概念ですが、性的な愛も含まれます。
アガペーはキリスト教において、相手に与える無償の愛という意味がありますが、ギリシャ時代にそのような意味はなかったとされています。
<ソフィスト (哲学者)>
「賢いことを知っている人」の意。当時ソフィストは、胡散臭い存在であると考える人も多くいて、社会的評価が必ずしも高くはなかった。
<レートリケー (弁論術)>
政治の技術とは、巧みな弁論を行う事が重要視されており、ソフィストとは人を弁舌の上手い人にしてくれる達人と考えられていた。ソクラテスとプラトンは、弁論術を教えるソフィストを真っ向から批判した。
こちらでも説明あり。
<ピュシス (自然)とノモス (慣習)>
ピュシスとは、人間が取り決めた約束事ではなく、人間の思惑とは独立に存在している、客観的な世界の姿のこと。
ノモスとは、人間によって作られた約束や決まりごとのこと。社会的風習や法律や倫理もノモスの一種である。
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