|
■ジョン・ミアシャイマーについて
ジョン・ミアシャイマー(1947-)はアメリカの政治学者です。
国家の生存戦略として、軍事力を拡大して地域覇権を握るのが強国の論理だと想定して安全保障を研究する攻撃的現実主義を唱えています。概要は以下のとおり。
<前提>
・国際社会では国家が主役で、国家の上に立つ権威は無い。国謝意社会は無政府状態である
・全ての国家は攻撃的な軍事力を持っている
・国家は他国の意図を完全には知ることができない。他国が悪い意図を持つという確信ではなく、他の国が悪い意図を持たないという確信ができない。
・国家の最重要目的は生き残ること。生き残らなければ他の全ての目的を達成できない
・国家は理性的であり、国家は生き残る可能性を最大化するための戦略を考え出す
<国家の行動パターン>
・どこかの強い国が悪意を持っているかもしれないので、国家は互いに恐れる
・自国のことは自国で守る必要があると考える
・国際社会で生き残る最善の方法は最も強い国になろうとする
・あるいは台頭してくる国を抑えようとする
■現在の国際情勢
上記視点を踏まえ、国家間の関係についてミアシャイマーは以下の考えを述べている。
・今となってはアメリカは中国を抑えこもうとしているが、そもそも2000年前半まで中国を保護してきたのは大きな失敗だった
・NATOの東方拡大を進め、ウクライナをNATOに取り込もうとしたアメリカの戦略は失敗し、そしてその責任はアメリカにある
|
|