DNAの構造



生物学/栄養学

公開日:2017/12/10 , 最終更新日:2021/2/28      

■DNAとは
DNAとはDeoxyribonucleic acidといい、日本語ではデオキシリボ核酸といいます。以下のとおり細胞の中には核があり、その中に染色体が23組46個あります。その染色体にDNAが2重らせん構造で巻き付いています。 DNAは物質の名前であるのに対して、遺伝子はDNA中の一部の遺伝情報の事を言います。またゲノムはDNA中の全ての遺伝情報の事を言います。

また細胞には核の他にミトコンドリアが存在します。これは一つの細胞に数万個あり、酸素を取り込みエネルギーの基であるATPを生成していす。 ミトコンドリアには染色体にあるDNAとは別のDNAである、ミトコンドリアDNAを持ちます。もともとはミトコンドリアは別の生物だったのが、大昔に細胞に取り込まれたことを示しております。

 

<染色体について>
23組46個ある染色体は父親と母親からそれぞれ23個受け継ぎ、計46個になっております。23組の中の1組が性染色体といい、X染色体とY染色体の組み合わせからなります。 XYの組み合わせになると男性になり、XXの組み合わせになると女性になります。Y染色体は父親からしか引き継ぐことができません。その特徴を利用して父親の祖先を調べることができます。詳細はこちら

■DNAの構造
核の中にある一つのDNAは以下の様に糖、塩基、リン酸からなり、これをヌクレオチドといいます。これはATPの構造とも似ています。塩基はアデニン、チミン、グアニン、シトシンの4種類の塩基からなります。 リン酸によって各DNAが結合され、らせん構造を成します。父親と母親からそれぞれ30億個の塩基を引き継ぎます。更にこの中で2万個の塩基対が遺伝情報をもっており、結合の順番によってDNAがどのような特性を持つかが決まります。 残りの塩基対は何の遺伝情報も持っていないと考えられています。

DNAは二重らせん構造といい、一つのらせん構造と対になる様に、塩基同士でもう一つのらせん構造のDNAと繋がります。対となる塩基は、アデニン-チミン、グアニン-シトシンとなります。

 

<ミトコンドリアDNA>
ミトコンドリアのDNAは約16,500塩基と、核のDNAに比べて非常に少ない塩基数です。遺伝情報を持っている塩基も数十個程度です。ミトコンドリアDNAは母親からしか引き継がないので、核のDNAの様に対になっていません。




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