古事記とは
目次
登場人物, 神の系図
鬼畜エピソード
三種の神器, 神代三剣
高天原の場所
古事記の類似点
神勅
 上つ巻
・ 別天つ神と神代七代
・ 伊邪那岐神と伊邪那美神
・ 天照大御神と須佐之男命
・ 大国主神の国造り
・ 建御雷神の葦原中国の平定
・ 瓊瓊杵尊の天孫降臨
・ 火遠理命, 鸕葺草葺不合尊
 中つ巻
・ 神武天皇の東征
・ 綏靖天皇~開花天皇
・ 崇神天皇, 垂仁天皇
・ 景行天皇, 倭建命
・ 成務天皇, 仲哀天皇
・ 応神天皇, 天之日矛
 下つ巻
・ 仁徳天皇, 履中天皇
・ 反正天皇, 允恭天皇
・ 安康天皇, 雄略天皇
・ 清寧天皇,顕宗天皇,推古天皇まで
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関連知識
・登場人物, 神の系図
・前の話:応神天皇, 天之日矛
・次の話:反正天皇, 允恭天皇
■仁徳天皇
大雀命(=仁徳天皇)は難波の高津宮で天下を治めました。あるとき天皇は、高い山に登り国を見渡して「国の中に炊煙が立っていないのは国の民がみな貧しいからである。よって今から三年間、民の労役と租税を免除する」と言いました。
そのため、宮殿は破れ壊れ、どこも雨漏りして、それでも全く修繕せず、雨の漏れないところに移り雨をしのいでいました。そして三年後に国見をすると、国中どこも炊煙が立ち上っていました。
そこで民は豊かになりつつあると思い、もうよかろうと、労役と租税を命じました。こういう訳で民は幸せになりました。それでこの天皇の御代を褒め称え、聖帝の御世といいます。
<皇后の嫉妬>
皇后の石之日売命(いわのひめのみこと)は嫉妬することがとても多かった。それで天皇がお召しになろうとする妃たちは宮中に入ることもできないで、妃の誰かの噂が立つと皇后は足をばたつかせて嫉妬をしました。
それでも天皇は吉備の黒日売(くろひめ)がその容貌が美しいと聞いて、召し上げました。しかし黒日売はその皇后の嫉妬深いことを恐れ、吉備へ逃げ帰ってしまいました。
天皇は高殿の上に出て、黒日売の乗る船が出港して海に浮かんでるのを見て、歌を歌いました。すると皇后はこの御歌を聞いてとても怒って、難波の大浦に人をやり、黒日売を船から追い出して、足で歩かせて追放しました。
そこで天皇は、皇后を騙して「淡路島を見てみたい」と言って、淡路島に行き、淡路島から島伝いに吉備の国に行きました。そして黒日売は天皇を案内して食事を差し上げました。天皇は歌を歌い、黒日売も天皇が都に帰る時に歌を歌って返しました。
その後、皇后が新嘗祭の酒宴のため御綱柏を採りに紀伊国に行っている間に、天皇は八田若郎女(やたのわかいらつめ)と結婚しました。皇后が返ってくる途中でそのことを難波の大渡で聞いたときに、とても怒り、採った御綱柏を全て海に投げ棄ててしまいました。
そして皇后はそのまま宮廷に入らずに、人力で曳かせ、宮殿を避け、淀川の流れに出てそのまま山城に上り、奴理能美(ぬりのみ)という人の家に入り、その時に歌を歌いました。天皇の使いの口子臣(くちこのおみ)は皇后のもとに行き歌を歌った後、
妹の口比売と奴理能美と相談して、天皇のもとに使いを出し「皇后がこちらにいる訳は奴理能美が飼っている不思議な虫を見るためで、全く他意はないことです」と言い、天皇も「それでは自分も見に行きたいぞ」と言って、奴理能美の家に行き、皇后がいる御殿の戸口に立って歌を歌いました。
その後の天皇は八田若郎女を恋しく思い、御歌を使者に持たせて賜りました。八田若郎女はそれに応えて、「陛下がそれでよいと思しめすなら一人のままで良いです」と歌いました。そして八田若郎女にちなんで矢田部を定めました。
<女鳥王と速総別王の反逆>
また天皇は、弟の速総別王(はやぶさわけのみこ)を遣わして、異母妹の女鳥王(めどりのみこ)に求婚しました。すると女鳥王は「皇后の嫉妬深さのために八田若郎女が宮中に入れなかったのを知っているので、私も妻になることは出来ない。
むしろ私はあなたの妻になりたい」と速総別王に言って二人は結婚しました。それで速総別王は天皇への報告をしなかった為、天皇はそれを知らずに女鳥王のもとに行きました。そして女鳥王の心のうちを知り、宮中に戻りました。
そして女鳥王は速総別王に天皇を討って欲しいと言い、天皇はそのことを聞くと、軍を動かし二人を殺そうとしました。二人は一緒に逃げ去って、倉橋山を越え宇陀についた時に天皇の軍が追い付いて二人を殺しました。
その時の将軍の山部大楯連(やまべのおおたてのむらじ)は女鳥王が身につけていた立派な腕飾りを奪って、自分の妻に与えました。この後、新嘗の宴会に大楯連の妻が腕飾りを身に付けて参加した際に、
石之日売命はその腕飾りに気が付いて、大楯連の妻を退場させてしまいました。そして大楯連を呼び出して「天皇への無礼があったために滅ぼした者の腕飾りを、まだ肌に温かさが残っているのに剥ぎ取って己の妻に与えたとは」と言って死刑にしました。
その後天皇は、建内宿禰と歌を歌いあい、枯野と名付けた船を造り、その船の木材を使って琴を作り、歌を歌いしました。そして八十三歳に崩御し、御陵は百舌鳥の耳原にあります。
■履中天皇
伊邪本和気王(いざほわけのみこ,履中(りちゅう)天皇)は磐余の若桜宮で天下を治めました。あるとき大嘗祭の後の饗宴をした時に、酒を飲んで心が浮かれて寝てしまいました。
このとき天皇の弟の墨江中王(すみえのなかつみこ)は天皇を殺そうとして、御殿に火を着けました。そこで、阿知直(あちのあたい)が天皇を助け出して馬に乗せて大和まで連れて行きました。
丹比野についたところで目覚め、事の次第を阿知直から聞き、宮殿の燃える火が見えた時に歌を歌いました。
それから大坂の山の入口まで行ったときに一人の女に出会い、女は「武器を持った人たちがこの山を塞いでいるので、回り道した方が良い」と言ったので、そこでまた歌を歌い、回り道をして石上神宮に行きました。
<水歯別命、曽婆加里を誅す>
この様な時に、もう一人の弟の水歯別命(みずはのわけのみこ)が天皇に会いに来ましたが、天皇は「墨江中王と同じ心かと疑っているので、会うことは出来ない。もし墨江中王を殺したならば、きっと話し合うぞ」といいました。
そこで水歯別命は難波に戻り、墨江中王の側近の隼人の曽婆加里(そばかり)を騙して、「もし墨江中王を殺したら、私が天皇となってお前を大臣にしてやろう」と言いました。すると曽婆加里は墨江中王が厠に入る時に矛で突き刺して殺しました。
水歯別命は、曽婆加里を伴って大和に行くときに、「曽婆加里は功績を上げたけども、自分の仕える主を殺したのは義に反する。しかし功績に報いなければ信が立たない。なので功績を報いた後で殺してしまおう」と考えました。
そして嘘の大嘗祭と祝宴を催し、大きな盃にお酒を入れて、曽婆加里が飲んで顔が隠れている時に剣を取り出し、曽婆加里の首をはねました。水歯別命は大和に戻り、天皇は水歯別命を宮の中に入れて語り合われました。
古事記とは
目次
登場人物, 神の系図
鬼畜エピソード
三種の神器, 神代三剣
高天原の場所
古事記の類似点
神勅
 上つ巻
・ 別天つ神と神代七代
・ 伊邪那岐神と伊邪那美神
・ 天照大御神と須佐之男命
・ 大国主神の国造り
・ 建御雷神の葦原中国の平定
・ 瓊瓊杵尊の天孫降臨
・ 火遠理命, 鸕葺草葺不合尊
 中つ巻
・ 神武天皇の東征
・ 綏靖天皇~開花天皇
・ 崇神天皇, 垂仁天皇
・ 景行天皇, 倭建命
・ 成務天皇, 仲哀天皇
・ 応神天皇, 天之日矛
 下つ巻
・ 仁徳天皇, 履中天皇
・ 反正天皇, 允恭天皇
・ 安康天皇, 雄略天皇
・ 清寧天皇,顕宗天皇,推古天皇まで
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