世界の主な民族、人種、語族



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公開日:2020/7/14 , 最終更新日:2022/4/3   

歴史的によく出てくる人種・民族をまとめます。

■人種
4つの人種に大別されます。
<モンゴロイド>
日本人や中国人、ミクロネシア、ポリネシア人を含む黄色人種

<コーカソイド>
ヨーロッパ圏の人やインド人まで含む白色人種

<ネグロイド>
アフリカ圏出身の黒色人種

<オーストラロイド>
オーストラリア大陸周辺のオセアニア地域に多く見られる。アボリジニもオーストラロイドに含まれる。

■民族
<ゲルマン人>
現在のスカンジナビア半島南部、ドイツ北部に居住していた(更に元々そこに住んでいたのはケルト人)が、4世紀頃にフン人の西進によってゲルマン人はヨーロッパ全土に移動を行う。ゲルマン人の一部にゴート族もいます。 まゲルマン人は現在のドイツ人、アングロサクソン人等の祖先となりました。

<アングロ・サクソン人>
5世紀頃に現在のドイツ北岸からブリテン島(イギリス)に侵入してきた、ゲルマン人の一種であるアングル人、ジュート人、サクソン人の総称。現在ではイギリスアメリカ等の英語圏白人をアングロ・サクソン人と呼ぶこともある。

<アーリア人>
中央アジア、北インドからイランに移住したインド=ヨーロッパ語族のコーカソイド。広くはインド・ヨーロッパ語族を話してた民族として、ヨーロッパの広い範囲の人種を指すこともあります。 ヒトラーがゲルマン民族を高貴なアーリア人の子孫として謳った事が知られています。

<ラテン人>
主にヨーロッパ南部のフランス、イタリア、スペイン、ポルトガル人がこれにあたります。 ラテンアメリカとは、南アメリカ大陸およびメキシコをいいますが、これは過去に南アメリカはスペイン、ポルトガルに支配された歴史があるためです。 私たち日本人は「ラテン系」と言えば南アメリカの人たちの事をイメージします。

なおヒスパニックは、スペイン系の血筋をもつ人のことを指し、ラテン系の人でもポルトガル人系の人はヒスパニックではありませんし、ヨーロッパにおいてもスペイン系の血筋を持っていればヒスパニックといいます。

<スラブ人>
約6世紀以降、主に東ヨーロッパに広がる民族で、東スラブ(ロシアウクライナ、ベラルーシ)、西スラブ(ポーランド、チェコ、スロバキア)、南スラブ(セルビア、クロアチア、スロベニア、マケドニア)の3つに大別される。 起源は黒海の北方あたりと考えられる。スラブ人は古代ローマ等で奴隷の扱いを受けていたため、そこから奴隷という意味でslaveという言葉が生まれました。 なお、古くは黒海の北方にはスキタイ人が居住しておりましたが、スキタイ人は紀元前3世紀にゴート人に滅ばされているため、スキタイ人がスラブ人の祖先であるとは考えにくいです。

■語族
語族とは、比較言語学において言語の祖語を辿ったときに共通の祖語となる言語をまとめ分類したもので、主要なもので以下があります。

 ・ ニジェール・コンゴ語族 (約1,500言語) (約21%)
 ・ オーストロネシア語族 (約1,300言語) (約17%)
 ・ トランス・ニューギニア語族 (約500言語) (約6%)
 ・ シナ・チベット語族 (約450言語) (約6%)
 ・ インド・ヨーロッパ語族 (約450言語) (約6%)
 ・ オーストラリア語族 (約400言語) (約5%)
 ・ アフロ・アジア語族 (約400言語) (約5%)

<インド・ヨーロッパ語族>
ヨーロッパから南アジア、南北アメリカ等にかけて広がる語族で、スペイン語、英語、フランス語、ロシア語、ヒンディー語、ベンガル語などがこれに含まれます。世界で最も使用する人が多い語族です。



<ラテン語>
ラテン語はもともとはラテン人(主にヨーロッパ南部のフランス、イタリア、スペイン、ポルトガル人)の言葉ですが、古代ローマで使われていた言語とされ、インド・ヨーロッパ語族に属します。 また英語はラテン語系ではありませんが、ラテン語を語源とした単語がたくさんあります。これは、イギリスの王室はもともとフランスからやってきたため、英語とラテン語と混ざり合った結果となります。

<シナ・チベット語族>
中国、チベットで使用される語族で、言語としては中国語が世界で最も使用されています。

<日琉語族>
日本で使用される語族で、本土語派(本土で使用される言語)と琉球語派(沖縄で使用される言語)で使用される言語に分けられます。 このことからわかるように日本語の起源は分かっておらず、日琉語として独立した言語として分類されています。なおアイヌ語は日琉語族には含まれません。

<アルタイ語族>
かつてはモンゴル語族やツングース語族、チュルク語族の上位にある語族とする見方がありましたが、現在はそれらの語族は異なるものと認識されている場合が多いです。 ときに日琉語族もここに含めるという見方もあります。




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