ヒッタイト, スキタイ, 匈奴



歴史のこと

日本史

世界史

地方史

  

公開日:2022/2/5    

■ヒッタイト
ヒッタイトは紀元前約16世紀頃に黒海南部に成立した国で、バビロニア王国を滅ぼすなど一時は強い勢力を誇っておりましたが、最終的には海の民という謎の民族集団に滅ぼされました。 鉄を初めて使用した国とされていましたが、2009年にヒッタイトのあった地域と同じ地域のカマン・カレホユック遺跡から、ヒッタイトよりも古い時代(紀元前2500年頃)に鉄を扱っていたとされる痕跡が見つかり、 鉄の起源はヒッタイトよりも古い時代にあるとも言われています。

■スキタイ
スキタイは黒海北部一帯に居住しており、南ロシア一帯に勢力を広げた民族で、世界初の騎馬遊牧民族とされています。ヒッタイトから鉄の技術を取り入れたとされていますが、時代的に両者は交わっていない為、 ヒッタイトが滅びた後にも広く伝搬していた鉄の技術がスキタイにも伝わったのだと思われます。なおヘロドトスの著書「歴史」にもスキタイ人が登場しており、残忍な性格だったと記述されています (例えば倒した敵の皮をはいで上着にしたり、頭の皮を飾ってどれくらい敵を倒したかを誇るなど)

以下はケルチ近郊(クリミア半島)の遺跡に埋葬されたカップに描かれていた、スキタイ人を表す画です。一番左が王と考えられています。

wikimedia commonsより


なおスキタイ人を主人公にした漫画に「ヒストリエ」があります。とても面白いのでお勧めです。

■匈奴
モンゴル高原にいた匈奴は、スキタイから騎馬と鉄の技術を伝えられ、当時の中国(春秋戦国時代、秦、漢)を脅かしました。中国もこの匈奴との戦いを経て鉄の技術を得たと考えられます。日本において、鉄の技術が伝わったのはその後約3世紀ごろとなります。

■フン族
フン族の祖先が匈奴という説があります。西暦370年頃にフン族が東ヨーロッパに移動したのをうけて、ゲルマン民族の大移動が始まりました。



<鉄の経由ルート>





関連記事一覧



歴史のこと

日本史

世界史

地方史