【感想】ゲイリー・ハメル 著『経営は何をすべきか』



読んだ本のこと

情報科学:00

ジャーナリズム:00

哲学:10

歴史:20

社会科学:30

自然科学:40

技術,工学:50

文学:90

公開日:2024/2/10    

■本の情報 
<作者> ゲイリー・ハメル 訳:有賀裕子
<発行日> 2013年2月 (ダイヤモンド社)
<原題> WHAT MATTERS NOW

ネタバレを含みます。緑字が私の感想/コメントです。

■感想 

正論ですが、「言うは易く行うは難し」が率直な感想です。自分の組織に当てはめてどのように解決していくかが非常に大きな問題です。 一回読んだだけではおそらくひと月も経てば忘れてしまいそうな位内容は充実しているので、これは自分の心に刺さったという言葉を一つでも覚えて実践していくと、 やがては大きな変化に繋がるのではないかと思います。

■重要な5つのこと 

① 理念
② イノベーション
③ 適応力
④ 情熱
⑤ イデオロギー

■25の課題

・志を改める
 ① 経営陣がより次元の高い目的を果たす
 ② コミュニティ重視の姿勢や企業市民としての自覚を、マネジメントに深く根付かせる
 ③ 人々の心をつかむ言葉と慣行を用いる
・能力を解き放つ
 ④ 信頼関係を深め、不安を和らげる
 ⑤ 管理手段を刷新する
 ⑥ 想像力を解き放つ
 ⑦ 多様性を高め、活用する
 ⑧ 情熱溢れる組織を作る
 ⑨ 仕事を楽しいものにする
・再生を促す
 ⑩ 参加型の手法を用いて組織の方向性を決める
 ⑪ 戦略立案プロセスを改め、創発を促す
 ⑫ 組織の脱構築と分解
 ⑬ アイデア、才能、経営資源の社内市場を設ける
・権限を分散させる
 ⑭ 意思決定から政治を排除する
 ⑮ 自然発生的で柔軟な階層性を築く
 ⑯ 社員の裁量の幅を広げる
 ⑰ リーダー層の仕事を問い直す
 ⑱ 情報をできるだけ広く共有する
 ⑲ 反対意見を奨励する
・調和を追求する
 ⑳ 全体を俯瞰する業務尺度を設ける
 ㉑ 二者択一を乗り越える
 ㉒ 大局観のもと、長い将来を見据えてマネジメントを行う
・発想を変える
 ㉓ 右脳を強化する
 ㉔ 社内外両方の力を動員できるよう、新たなマネジメント手法を考案する
 ㉕ マネジメントの哲学的土台を再構築する


■その他印象に残ったこと

<能力のピラミッド>
以下は著者が提唱した能力のピラミッドで、レベルが高くなるほど高い能力となる。レベル3までを有している人材は決して珍しくなく、レベル4以上を有した人材が貴重になる。 しかし困ったことにレベル4以上は命令によって引き出すことができないが、これを引き出すのは本人の問題ではなく、マネジメントの問題である。

レベル1 従順
レベル2 勤勉
レベル3 専門性
レベル4 主体性
レベル5 創造性
レベル6 情熱

<ウェブの特徴>
以下の様なウェブの特徴からは古きマネジメント体質が見習うべきヒントががあると思われる。

① 全てのアイデアが対等な立場で競い合う
② 刺客やお墨付きよりも貢献度が物を言う
③ 階層はボトムアップで築かれる
④ リーダーの役割は支配ではなく奉仕である
⑤ 仕事は割り振られるのではなく自分で選ぶ
⑥ グループは自主的に作り、目的も自分たちで決める
⑦ リソースは配分されるのではなく引き付ける
⑧ 力は蓄えるのではなく分かち合う
⑨ 凡庸さは透けて見える
⑩ 反対者が一致団結できる
⑪ 利用者は大抵の方針を拒否できる
⑫ 内在的な報酬が何より重要である




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