堀江貴文著『時間革命』の感想



読んだ本のこと

情報科学:00

ジャーナリズム:00

哲学:10

歴史:20

社会科学:30

自然科学:40

技術,工学:50

文学:90

公開日:2020/3/1    

■本の情報
<作者> 堀江貴文
<発行日> 2019年9月 (朝日新聞出版)

■本の主旨
「時は金なり」という諺は、時間とお金が同等の価値があるものだと言っているが、筆者に言わせたら、時間はお金以上の価値があるという。 典型的なのが「アルバイト」で、本質的には時間(人生)を切り売りしてお金に換金する行為である。果たして自給1000円で働く人の1時間には本当に1000円分の価値がないのか。

自分の時間は他人に売り渡すものではなく、全て「自分の時間」を起点に考えるべきで、そのためにどのような事をすべきか、考え方を持つべきかを著している。

■感想
自分の時間を第一に考えるべきという主張には、なるほどと納得する面が多くあった。極論もあったが、一部が自分の考えに合わないからと言って、全てを受け付けないというのは間違っているし、 自分の身に沁みた点※を積極的に取り入れていくべきだと私は思っているので、そういった点をまとめていく。

※納得した意見であれ疑問点であれ何か考える事が出来たならば、それは身に沁みた事である。

<身に沁みたこと>
青文字が私のコメントで、黒文字が著書を私が要約したものである。

➀ どれだけスケジュールをびっしり埋まっていても人は退屈と感じる事ができる。暇な人ほど自分のためではない時間に費やしがちで、そういった人に限って「忙しい」を口にする。 本当に自分が楽しいと感じている時間ならば、忙しいなんて感じる筈がない。(子どもがおもちゃに熱中している時に忙しいと感じるだろうか)

② 仕事においても、自分にしか出来ないことに時間を使うべき。器用に何でもできる人ほど、「はい、自分で頑張ってみます」と言って、誰でもできる雑務を抱え込んでパンクする。 これは自分にも非常に当てはまる事である

③ 著者はパソコンのタイピングよりスマホのフリック入力の方が早いという。フリック入力になれない私は、タイピングより早く打てる世界が存在するのかと驚いてしまい、 トップレベルのフリック入力者とタイピング者ではどっちが早いのだろうか、気になって調べてみたところ、やはりタイピングの方が早いようだ。少し安心した。

④ 動き続ける人になるためには、とにかく膨大な量の情報に触れること。記憶しろと言っているのではなく、とにかく浴び続けるのが大事であるということ。 たくさんの情報を得る事も大切であるが、自分の身に沁みた一つの情報について考察を深めることも大切であると思っている。

⑤ 現代では食べるために働いている人などほとんどおらず、言わば「暇つぶし」のために働いている様なものだ。仕事がありすぎて自殺する人はたくさんいるが、 仕事が無さ過ぎて餓死する人はほとんどいない。現代では餓死する人が減った一方、肥満で命を落とす人が増えているという皮肉もいろんな場面でよく使われるなと思った。

⑥ 胃がん、大腸がん、子宮頸がんは、これらの病気で亡くなる人の多さに対して、それを予防する手段が比較的シンプルである。良いことを聞いた。やはり予防は大切だと感じた。

⑦ 「根拠のある」自身は、とても危うい。根拠が崩れればそれを支えていた自信も崩れるからだ。上には上がいくらでもいる。だから自信には根拠はない方が良い。死ぬまでずっと自信を持ってられる。 なるほど、そういう考え方もあるのだなと感じた。自分の職場においては、根拠のない主張は人を納得させ動かすことは出来ないので、根拠は非常に重要であるが、使い方よっては根拠のない自信の方が上手くいくときもあるのかもしれない。

「時を金で買う」という諺があるが、幾らでなら時を買うべきだろうか。時はお金よりはるかに貴重なものだという事であるが、幾らの値段を付けるべきなのか考える事はやはり重要である。 私としては(時と場合によるが、一般的に)10分を買うのに1万円を払うのは馬鹿げていると思う(繰り返しになるが、この10分を失ったら命を落とす等の特別な場合を除いてである)。

やはり値段を付けるならば、自分の仕事の給料を時給換算して、時給以下の額で1時間を買えるならば、それは時間を買った方が良いと思う。例えば自給1000円の仕事をしている人が 1時間を買うのに2000円払うのは、割に合っていないと考えるのが妥当である。何故なら、1時間を2000円で買っても、その2000円を稼ぐのに2時間費やしているのだから。




関連記事一覧



読んだ本のこと

情報科学:00

ジャーナリズム:00

哲学:10

歴史:20

社会科学:30

自然科学:40

技術,工学:50

文学:90