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■本、著者の情報
<作者>フリードリヒ・ニーチェ
<原題>Also sprach Zarathustra
■概要
第1部:人間への降下と超人の教え
ツァラトゥストラは10年の孤独を経て山を下り、民衆に「超人」の思想を説こうとするが、人々は理解せず嘲笑する。
「神は死んだ」とし、既存の価値観に代わる新たな人間像として超人を提示するが、受け入れられない。
彼は民衆への説教の限界を悟り、志を同じくする友を求めるようになる。精神の三変化(ラクダ→獅子→幼子)や偽の道徳批判を通して、弟子たちに自律の精神を説く。そして弟子たちが自立することを願い、彼らと別れる。
ラクダ:自分から求めて重い荷物を担おうとする
獅子:我欲す
幼子:一つの聖なる肯定
第2部:知恵と再びの下降
ツァラトゥストラは夢の中の鏡を通して自らの教えが誤解されていることを悟り、弟子たちを救うため再び山を下る。
旅の中で、学者・詩人・予言者など様々な人間の姿を観察し、その欺瞞性や空虚さを批判するが、それは彼自身への内省にもつながる。
彼は精神的な成熟の不足を感じ、声なき声の導きによって再び孤独の中へと戻っていく。
第3部:吐き気からの悟りと永遠回帰
孤独と旅を振り返る中で、ツァラトゥストラは人間の卑しさに強い嫌悪(吐き気)を感じる。
倒れるほどの苦悩の末、それを乗り越え、あらゆるものを「然り」と肯定する精神に目覚める。
それが「永遠回帰」の思想、すなわち人生の全てを永遠に繰り返す運命を肯定することであると悟る。
「今の人生を、この瞬間を、永遠に繰り返してもよいと思えるほど、本当に愛している」と思えるような生き方こそ「超人」の在り方であると悟る。
第4部:最終の試練と完成
ツァラトゥストラは洞窟での隠遁生活の後、人々の叫びに導かれ下山する。彼は「より高き人間たち」8人と出会い、彼らの苦悩と向き合い、洞窟に招いて晩餐を共にする。
彼らは希望と笑いを取り戻し「ましな人間」になるが、ツァラトゥストラは彼らへの同情が自らの成長を阻む誘惑であることに気づき、それを克服する。
最後に鳩と獅子が現れ、彼は自らの「熟し」と時の到来を感じ、完全なる覚醒とともに新たな下降=行動の時を迎える。
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