■本、著者の情報
<作者>ジョン・コナリー
<訳>田内志文
<発行日>2015年9月
<出版社>(株) 東京創元社
■解説
「宮崎駿氏推薦 ぼくをしあわせにしてくれた本です。出会えてほんとうに良かったと思ってます」と書かれた帯が本についています。
宮崎駿作の映画「君たちはどう生きるか」はこの本の影響を受けております。本書が原作と言っても良いかもしれません。
本書の中では、以下の有名な童話がモチーフとなって登場します。
・ルンプルシュティルツヒェン (ねじくれ男のモチーフ)
・赤ずきん
・ヘンゼルとグレーテル
・白雪姫
・三人の軍医さん
・がちょう番の女
・眠れる森の美女
・三びきのやぎのがらがらどん
・3びきのくま
・美女と野獣
■あらすじ
第二次世界大戦下のイギリス。本を愛する12歳の少年デイヴィッドは、最愛の母を病で亡くす。深い孤独に苛まれるなか、彼は次第に本の囁きが聞こえるようになり、不思議な王国の幻を見るようになる。
そしてある日、死んだはずの母の声に導かれ、沈床園の壁の向こう――おとぎ話の登場人物や神話の怪物たちが蠢く、美しくも残酷な物語の世界へと迷い込んでしまう。
そして元の世界に戻るため、デイヴィッドはその国の王が持つとされる「失われたものたちの本」を探す旅に出る。
異世界でデイヴィッドは数々の試練を乗り越え、ついに「王」の城へとたどり着く。だがその王の正体は、ねじくれ男に誘惑されて姿を消していたジョナサンだった。デイヴィッドは彼の姿に、自分自身も一歩間違えれば同じ運命をたどっていたかもしれない未来の姿を重ねる。
ねじくれ男は、デイヴィッドにこの世界を支配するよう誘惑する。しかしデイヴィッドはその誘いを拒み、やがてねじくれ男は寿命が尽きて滅びる。助けに現れた木こりとともに、デイヴィッドは崩壊する城から脱出する。
ねじくれ男の死によって現実世界への道が開かれ、デイヴィッドはついに帰還を果たす。異世界での経験を通じて大きく成長した彼は、再婚した父と義母を受け入れ、新たな家族のなかで新たな人生を歩んでいく。
そして長い歳月ののち、老いとともに死を迎えるその瞬間、彼が再び“本の世界”へと帰っていくような描写で、物語は静かに幕を閉じる。
■感想
未熟だった少年が冒険を通して大人になるというよくありがちな話かと思います。宮崎駿の「君たちはどう生きるか」を見た後に読んだので、結末もおおよそ想像通りだったので、
先にこの本を読んでいたらもっとワクワク読むことができたのかもしれません。
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