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■本、著者の情報
<作者>ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
<出版年>1774年
<日本訳書での出版社, 訳者>光文社 , 酒寄進一 訳
■登場人物
・ウェルテル
本作の主人公。感受性が鋭く情熱的な若者。ロッテへの激しい恋に身を焦がし、やがて破滅へと突き進む
・ロッテ
ウェルテルが恋焦がれる女性。美しく誠実で家庭的。ウェルテルの良き理解者であり友人として接するが、アルベルトへの愛とウェルテルへの同情の間で揺れ動く
・アルベルト
ロッテの婚約者であり、後に夫となる。思慮深く、合理的で現実的な性格。ウェルテルの情熱を理解しつつも、どこか距離を置く冷静さを持つ
・ヴィルヘルム
ウェルテルの親友。物語はウェルテルが彼に宛てた「手紙」という形式で構成されており、読者はヴィルヘルムの視点を通じてウェルテルの内面を追体験することになる
■あらすじ
主人公ウェルテルが友人ヴィルヘルムに宛てた書簡によって進む小説で、物語は二部構成になっている。最初に編集者からの言葉として以下の様に綴られている。
あわれなウェルテルの身になにが起きたのか、調べのつくかぎり調べ、資料の収集に奔走した。それをここにお目にかけよう。
みんなに感謝してもらえるものと思う。 きっとウェルテルの精神と人となりに感嘆し、その運命に涙を禁じえないだろう。
ウェルテルと同じように切羽詰まった人がいるものだ。ウェルテルの苦悩に触れてみずからを慰めるといい。
宿命ゆえか、おのれの落ち度ゆえか、親しい友を見いだせない人には、ぜひこのささやかな書を友としてほしい。
第一部
1771年5月4日。ウェルテルが新しい土地に移り住む。自然の美しさや素朴な人々の生活に魅了されながら穏やかな日々を送る様子が描かれる。
彼は公爵や老法官と親しくなり、その家族についても知るようになる。やがて郊外の舞踏会で老法官の娘シャルロッテと出会い、彼女の美しさと優しい人柄に強く惹かれる。
シャルロッテにはすでに婚約者アルベルトがいるが、ウェルテルは彼女の家を頻繁に訪れ、弟妹たちと親しくなり、彼女とも心を通わせる。
しかしアルベルトが戻ってくると、ウェルテルは報われない恋に苦しむようになり、ついに耐えきれずその土地を離れる。
第二部
1771年10月20日。ウェルテルが新しい土地で官職に就く。仕事に打ち込もうとするが、同僚の卑俗さや社会の形式主義に失望し侮辱的な扱いを受けたことをきっかけに、1772年3月24日に辞表を提出する。
その後、公爵のもとに身を寄せても心は安らがず、各地をさまよった末に再びシャルロッテの住む土地へ戻る。
しかし1772年12月4日、彼女がピアノを弾いている時に結婚指輪が目に留まる。ウェルテルは深い絶望に打ちひしがれ、この世を去った方が良いと考える。
編集者から読者へ
物語の終盤は、編集者の解説によって語られる。
ウェルテルの激しい情熱はロッテとアルベルトの夫婦仲に影を落とし、アルベルトは次第にウェルテルを疎ましく思うようになっていた。
その気配を察したウェルテルは、アルベルトの不在を狙ってロッテのもとへ通うようになる。しかし彼女の結婚指輪に現実を突きつけられたことで、ウェルテルは決定的な絶望を抱き、死を強く意識し始める。
一方のロッテも、アルベルトへの罪悪感からウェルテルとの面会を控えようと苦悩していた。
最期の時を覚悟したウェルテルは、別れを告げるべくロッテのもとを訪れる。
二人はピアノとオシアンの朗読を分かち合い、その詩の世界に深く没入した。読み終えたとき、感動と様々な想いに涙するロッテを見て、ウェルテルは思わず彼女を抱き寄せ、唇を重ねてしまう。
愛情と怒りが入り混じるなか、ロッテはウェルテルにもう二度と会わないことを告げた。
これを最後に決別したウェルテルは自殺を決意。1772年12月22日、アルベルトから借り受けたピストルで自らの命を絶った。
銃声の後もウェルテルはしばらくの間、息があったという。亡骸は生前ウェルテル自身が選んでいた場所に埋葬された。
なおロッテの身を案じたアルベルトは葬列に加わらず、ただ職人たちがその棺を担いだ。聖職者が立ち会うこともなかった。
■名言
・Frailty, thy name is woman.「弱き者よ、汝の名は女なり」第1幕第2場
ハムレットが父親の死後すぐに叔父と再婚した母親の心変わりを嘆いて発したもの
・The time is out of joint. O cursed spite, That ever I was born to set it right!! 「この世の関節は外れてしまった。何の因果か、それを直す役目を押し付けられるとは」第1幕第5場
ハムレットが父の亡霊に会った直後、自分の運命が変わってしまったことに対して発した言葉
・To be, or not to be, that is the question.「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ」第3幕第1場
ハムレットが復讐について考える時の独白のシーンで登場
・Get thee to a nunnery! 「尼寺へゆけ!」第3幕第1場
ハムレットが恋人のオフィーリアに投げかけた言葉。
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